「独立」はスゴいことじゃない 女性経営者として気づいたアレコレ

  2017/8/6 更新

こんにちは。オージュ・コンサルティングの大森渚と申します。
プロモーションのコンサルティングをなりわいとしており、
小さなコンサルティングと制作の会社を作って5年目、自営業者としては7年目になります。
その前は、カタログ通販の会社で会社員をしておりました。
こちらでは、小さな会社の経営者として、また、一人の女性として、
この数年間の間に感じたこと、気づいたことをお伝えできればと思います。

独立って、スゴいこと?

会社を辞めて自営業になった人がよく言われること。

「スゴいね」
「勇気があるね」

別に嫌な気分はしないのだけど、
そこはかとない違和感を感じてきました。

独立するって、そんなにスゴいこと?
自営業になるって、そんなに勇気がいること?

私はそうではないと思います。

レストランで肉と魚を選ぶ

会社に勤め続けるという選択と、
独立して自営業になるという選択。

この2つの選択を、
「レストランで肉料理と魚料理を選ぶようなもの」
だと私は思っています。

肉を選んだ人が、魚を選んだ人を「スゴい」とも「勇気がある」とも言いません。
2つの選択肢があるから片方を選んだだけです。
肉を選ぶか魚を選ぶかは、単なる嗜好の問題なんです。

肉を選ばない理由

ただし、
「肉を選ばない確固たる理由がある」という場合もあります。
油っこいとか、胃にもたれるとか、さっき肉を食べたばかりだとか。

同じように、「会社に勤めない確固たる理由がある」という人もいます。
私に関して言えば、
「長時間机についていることができない」とか、
「上下関係を把握するのが絶望的に苦手」とか、
そのあたりが会社員生活からドロップアウトした理由です。
(今では「フットワークが軽い」とか「フランクに話せる」とか言われてとても助かっていますが…)

自営業になる人生を選んだ人には、
私のように会社員として生きていく上でのマイナス要因があったという人も少なからずいます。

魚の抗いがたい魅力

もう一つ、
「魚に抗いがたい魅力を感じた」という可能性もあります。

魚の柔らかな食感や淡白な味にたまらない魅力を感じて、
その魅力から逃れることができない、というケースです。

このようなケースも少なくなく、
私の場合は、その魅力は、
「頑張れば頑張るだけ収入が増える」ということでした。

会社員として人の2倍頑張っても、収入が2倍になることはなかなかありません。
でも自営業、特にスモールビジネスの場合は、2倍頑張れば、ほぼきっちり収入も2倍になります。

私も人間なので、「安定した生活をしたい」という欲望がないわけではありません。
でも、私の中での「頑張れば頑張るだけ収入が増える生活」の魅力は、
「安定した生活」のそれをはるかに圧倒していたのです。

世界の一部を今日から変えられる

自営業の魅力が他にあるとすれば、
「世界の一部を今日から変えられる」
ということかもしれません。

例えば、「子育て中の女性が働きやすい社会を作りたい」という思いがあったとします。

大企業でそれをしようと思うと、きっと大規模なことができます。
もしかしたら、社会の根本的な考え方を変えるようなことだってできるかもしれません。
でも、それを実行するまでに、時間がかかります。
まずは自分がそれを実行できるポストにつき、
同僚を説得し、上司の承認を得て、予算を調達して、ようやく実行です。

それに比べ、小さな自営業者ができることは限られています。
影響を及ぼす範囲は、自分がいる地域の中やコミュニティの中かもしれません。
でも、決定権は常に自分にあるので、今すぐに何かのアクションを起こすことができます。
例えば、子育て中の女性が働きやすい仕組みを作り、環境を整え、実際に働いてもらう。
そういうことが、今、この瞬間からできるのです。
私のような小さな自営業者が変えられるのは、世界のほんの一部かもしれません。
それでも、すぐに行動が起こすことができ、自分の周囲のわずかな範囲を変えることができる。
それは自営業の大きな魅力だと思います。


どういう人が自営業に向いているのか

最後に。

会社員と自営業の違いは、
飼い猫とノラ猫の違いにも例えられます。
ノラ猫の生活は過酷です。
朝から晩まで、餌を探して街をさまよいます。
お店の人に追い払われたり、子どもたちにバカにされたりもします。
雨風やノミにも耐えなくてはいけません。

でも、
街を歩き尽くして疲れ果てて、
路地裏のレストランの残飯にようやくありつけた時、
夜空を見上げながら、
「ああ、生きてるって幸せ!」
と生きる喜びを全身で味わうことができる、

そんなノラ猫みたいなマインドの方なら、
きっと自営業者として、幸せになれるのではないかと、私は思います。

株会社オージュ・コンサルティング代表取締役 大森渚

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