40代、独身、フリーランスという不安

  2018/9/15
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働く女性たちの中でも、公私ともに不安定なのが、独身でひとり暮らし、かつ仕事もフリーランスという人たちです。仕事もプライベートもフリーだなんて、自由でいいじゃない、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には、いいことばかりではないようです。


今回の主人公の由子さん(仮名)は、45歳で独身のフリーライター。「ヒメノワ読者の中にも、自分と同じような立場で不安を抱えている人がいるのでは……」ということで、具体的にどのような不安があるのかを話してくれました。ただし、由子さんが特定されないよう、脚色して掲載しています。


 第1回となる今回は、由子さんがなぜ、40代、独身、フリーランスという立場になったのか。彼女は、自ら望んで公私ともにフリーランスになったわけではありませんでした。

33歳で、カレシを追って上京する

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40代、独身、フリーランスという不安
ある地方都市出身の由子さんは、大学卒業後、地元の小さな出版社に勤務。33歳の時、当時付き合っていた3歳年上の恋人が東京で仕事をすることになったため、彼を追いかけて上京。都内にある小さな広告代理店に転職しました。


33歳という年齢ですから、上京を機に彼と結婚するか、または一緒に住めるだろうと思っていた由子さんでしたが、彼は仕事が忙しくて帰宅が深夜になることなどを理由に、一緒に住んではくれなかったそうです。仕方なく、彼女はひとり暮らしを始めました。


「地元でもひとり暮らしをしていたので、不安はありませんでした。ただ、ラッシュアワーの通勤電車にはびっくりしましたね」(以下、カギカッコは由子さん)

信じて東京まで追いかけてきた、彼との別れ

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40代、独身、フリーランスという不安
慣れない東京暮らしでしたが、仕事はそれなりに忙しく、刺激がいっぱいの都会生活は楽しくて、由子さんは充実した日々を送っていました。ただ、彼からの連絡が途絶えがちになっていたことを除いては……。


仕事の忙しさに追われて、気づけば35歳を迎えた由子さん。この年、2つの大きな出来事が彼女を襲いました。ひとつはリーマンショックが起きて会社の業績が悪化したこと。由子さんはリストラされ、転職を余儀なくされました。そしてもうひとつは、信じて東京まで追いかけてきた彼との別れです。


「今思えば、一緒に住まなかったのも、最初から結婚する気がなかったからだったんだと思います。『好きな人ができた……ごめん』と言われました。私はなりふり構わず『別れない!』と言えるタイプではないので、あっさり別れてあげましたよ」

35歳を過ぎて都内のレスランでアルバイトに就く

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40代、独身、フリーランスという不安
恋人と別れた心の傷を抱えながら、転職先を探した由子さんでしたが、当時はリーマンショック後の不景気な世の中。35歳を過ぎた彼女を採用してくれる会社は、なかなかありません。それでも食べていかなくてはならないので、由子さんは都内のレストランでアルバイトを始めます。


「35歳にしてフリーターですよ。でも、客単価が高いレストランだったので、時給は悪くありませんでした。しかも、ランチがメインなので、帰宅時間も遅くなかったですし」


もともと明るい性格で、学生時代には接客のアルバイトを経験していた彼女。このレストランで仕事ぶりを認められ、アルバイトから契約社員になりました。

不倫、震災、そして38歳で契約社員を解雇され

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40代、独身、フリーランスという不安
プライベートでは、当時よく行っていたバーで知り合った男性と恋愛関係に。幸せな日々かと思いきや、後に彼には妻がいることが発覚。それでも、不倫は2年続いたそうです。
「あんまり独占欲がないんです、私。だから、彼に奥さまがいても全然平気でしたね」


レストランの仕事と、不倫ながらも恋する日々で、再び充実した生活を送っていた由子さんに、また予想もしなかった転機が訪れます。東日本大震災が発生し、世の中が自粛ムードになってしまったのです。由子さんが勤務するレストランにもお客さまが来なくなり、経営が厳しくなったため、正社員だけを残して、全員が解雇されることになりました。契約社員だった由子さんも、例外ではありません。


「38歳にして、またリストラですよ。35歳の転職も大変だったのに、もう、どうしようかと……」
リーマンショック後よりもさらに状況が悪いことに、社会全体が自粛ムードに包まれており、飲食店のアルバイトすら見つかりません。由子さんは、ハローワークの職員から「あなたは二次的な被災者だね」と言われたそうです。

フリーライターとして活動の場を得る

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40代、独身、フリーランスという不安
そんな時、彼女がふと思い出したのが、上京する前に勤務していた出版社の仕事でした。その出版社で由子さんは、取材や原稿執筆も経験していました。


「取材して原稿を書くような仕事なら、採用する会社があるんじゃないかと。ネットやSNSでそれらしいところを探して連絡したら、社員としては雇ってもらえませんでしたが、ライターとして仕事をさせてもらえるようになりました」


こうして由子さんは、フリーライターとして活動することになったのです。アラフォー独身女性のフリーランス生活は、自由に見える反面、不安との闘いでもありました。(次回へ続く)
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