起業して見えてきた景色

  2018/4/7

こんにちは、お菓子教室ミサリングファクトリー代表、そしてリトルヘルプ合同会社代表社員の松本美佐です。


前回の話の続き こちらから

起業ってどんなイメージでしょうか。格好良い?キラキラしてる?今回はわたしの開業してから5年目くらいまでの表面的にはあまり見えないことをお話ししたいと思います。

開業の時のこと

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起業女子が増えています。会社経営なんて全く縁がないけれど、自分のやりたいことを追求したら起業という選択になった。ただしいつも考えることは、ちゃんとお客様がくるのだろうか? 税金とか決算とかどうなるんだろう? 法人と個人のどちらがいいのか?わからないことだらけですよね。「起業についてのマインドと必要な知識を専門家がしっかりと伝える」ためのジャンルです。
開業時は友人・知人多くの人に助けてもらいました。一番よかったなと思うのは欲しいものリストを作り公開したこと。テーブル、カップボード、椅子、洗濯機、冷蔵庫、棚、食器、製菓器具etc


「家に使わないのがあるのだけど使ってもらえるなら嬉しい」


と友達がいろんなものを提供してくれました。このことは資金面で助かったのはもちろんですが、友達の応援や注目を集められたという意味でもとてもいい経験でした。(開業する人にはお勧めです!) そんなこんなで自分で考えたお菓子の専用スタジオを設立し、お菓子教室と焼き菓子販売2本で売上を立てていく事業計画を作りました。


開業時にある友人から「夢がかなってよかったね」と言われたのだけど、その言葉に強い違和感を覚えました。


わたしの夢はスタジオを持つことではなく、事業で自立し暮らしていくことです。だから開業は目標ではなくてスタート地点に立てたというだけのこと。

いつ潰れるかわからない恐怖を抱えながらの懸命な日々

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起業して見えてきた景色
日本で初めての子供お菓子教室というキャッチもわかりやすく、開業時からメディアに取り上げてもらえることも多かったです。それで入会者や売上がどんと増えるということはなかったけど、ソーシャルビジネスとして各方面から高評価をいただきました。


「2007年 神奈川県コミュニティビジネス創業実現モデル事業支援対象事業者」 「2007年 横浜市チャレンジコミュニティビジネス支援事業 助成対象プラン」
と、華やかに見える反面、専用スタジオは毎月最低でも20万円近い固定費が出ていきます。子供を育てて生活していかなくてはいけません。格好悪かろうがなんだろうが、起業家でキラキラなんて思ってる余裕はありません。


地区センターでの週末教室からの生徒さんたちが半分くらいは新しい教室にも来てくれたのでまったくゼロからのスタートではなかったのと、運良く法人の仕事がいくつか取れたこともあり、初年度から黒字スタートすることができました。


でも生活していくには足りず、教室と焼き菓子のネット販売を宣伝するために、ホームページはもちろん、チラシを作ってポスティングしたり、地域のフリーペーパーに広告を出したり、10個種を蒔いて芽が出るのは2、3個、そんな気持ちでとにかく動けるだけ動き、やれることは片っ端からやりました。


もちろん教室での指導も力が入りました。せっかく来てくれる生徒さんにしっかり教えなければという気負いから今思えば相当キリキリしていました。


気持ちの余裕がなく「忙しい」「休みがない」「疲れた」「体調悪い」そんなことばかりSNSで言っていて友達に諌められることもしばしば。その時は「そんなこと言われたって大変なんだから!」と思いましたが、今過去の投稿を見返すと本当に格好悪いなと恥じ入るばかりです。


初年度から黒字とはいえ明日のことはわからない。開業から5年ほどは毎日に精一杯で、月末になると今月はちゃんと支払えるだろうか、周年祭のたびに来年はできるかわからない、そんな恐怖を抱えながら毎日を過ごしていました。

起業経験から生まれてきた気持ち

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起業して見えてきた景色
ダメだったら止めればいいんだから。そう思うことで起業に踏み切れたのだけど、実際に事業を始めてみると得られるものは計り知れず、出会った素晴らしい経営者仲間と一緒にいたい、自分のアイデンティティを失いたくない、その気持ちが継続の力になっていきました。


それと同時に、こういう世界を多くの女性に知ってほしい、伝えたいという気持ちが大きくなりました。特に私がそうだったように、経済的に困っているのに子供がいて思うように働けない既婚女性のために。

働けない既婚女性のために。

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起業して見えてきた景色
シングルマザーには社会的な支援制度があるけれど、既婚で困っているお母さんたちは実は少なくないのに声を上げられず、社会から見えないところに孤立しています。それは経験者だから分かること。だからわたしはシングルマザーとかママ起業とか既婚とか独身とか、そういうのは関係なく「経済的な自立をしたい女性を応援する」というスタンスで、そういう状況にある女性の助けができるようになる道をいこうと思いました。


学歴もキャリアもなく、親のスネも細く、経済的に困っていて子供と社会に放り出された私が自力でここまで来られたのはどうしてか。この経験を分析することが同じような状況にある女性たちの役に立てられるはず。


そう考え始めると、徐々に見えてくる世界が変わってきました。開業6年目、相変わらずやっとまわるくらいの売上高ではあるけれど、ミサリングファクトリーは潰れない、そう確信できるようになりました。
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